肥料に関してよくある質問をご紹介します。
肥料の成分や使用されている原料など、カテゴリーごとにまとめました。
肥料の成分について
作物に必要な必須元素は、現在17種類です。その内、必須多量元素は、9元素(炭素、水素、酸素、窒素、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、硫黄)、必須微量元素は8元素(モリブデン、銅、亜鉛、マンガン、鉄、ホウ素、塩素、ニッケル)あります。
- 1.多量要素
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元素主な働き
- 窒素N
- 植物成育を直接支えるタンパク質や核酸・葉緑素の構成元素。
- リン酸P
- 核酸・リン脂質・補酵素の構成元素。エネルギーの代謝に関与。
- 加里K
- 細胞pHと浸透圧の調整。気孔の開閉に関与。タンパク質合成の補酵素。
- 石灰Ca
- 細胞相互間を粘着させ、細胞膜の維持に関与。細胞pHと浸透圧の調整。
- 苦土Mg
- 葉緑素の構成元素。リン酸反応の補酵素、細胞pHと浸透圧の調整。
- ケイ酸Si
- ケイ化細胞を作り、茎葉を丈夫にする。光合成や根の活力が増大する。
- 2.微量要素
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元素主な働き
- マンガンMn
- 葉緑素生成に不可欠な元素。酵素タンパクと結合して各種酵素に作用する。
- ホウ素B
- 細胞壁生成に重要な役割をする。糖の代謝にも関与する。
- 鉄Fe
- 葉緑素生成に不可欠な元素。亜硝酸を還元する。
- 銅Cu
- 各種酵素の中心元素。特に呼吸で鉄と同様重要な働きをする。
麦類は銅欠乏の指標作物といわれ、銅に敏感な作物である。
- 亜鉛Zn
- 葉緑素の生成や酸化還元反応など各種酵素に関与する。
- モリブデンMo
- 硝酸を亜硝酸に還元するのに重要な役割をする。
- コバルトCo
- 根粒菌の窒素固定に重要な役割をする。ビタミンB12の構成元素。
動物には必須元素である。
必須元素を含む肥料の他、腐植などを含む土壌改良材(完熟堆肥等)の施用が必要です。
肥料の種類について
化成肥料とは無機質原料を化学的に合成し、あるいは天然産の原料を化学的に加工して作った肥料です。
有機入り肥料とは、化成肥料に動物・植物質由来の有機質原料を添加して作った肥料です。
有機入り肥料の定義は、有機由来のチッソが0.2%以上含有していれば、法規格上「有機入り化成肥料」と表示できます。
各種有機物を堆積発酵させた資材です。土壌環境の改善に効果を発揮します。
肥効調節型肥料とは、様々な方法によって肥効をコントロールできるように製造された化学肥料の総称です。
被覆肥料や化学合成緩効性肥料や硝酸化抑制材入り肥料に分類されます。
肥料そのものが水に溶けにくく微生物の分解を受けにくい為、長期にわたって少しずつ肥料分が溶け出す性質のチッソ質肥料です。
IB、CDU、ウレアホルム、グアニルウレア、オキサミドがこれにあたり、弊社はウレアホルム、グアニルウレア、オキサミドを使用しています。
土壌について
ここでは土壌の、物理性の改善、化学性の改善、生物性の改善を指します。
① | 土壌の団粒化を促進し、保水性、透水性を高めます。また、やわらかく通気性に富んだ肥沃土を作ります。(物理性) |
② | 土壌の緩衝機能及び肥料養分の保持力を高めます。その為、肥料養分の利用率の向上を図ると同時に濃度障害を軽減します。(化学性) |
③ | 腐植酸をはじめ、りん酸の固定をしにくくする有機成分が含まれており、りん酸の肥効を高める効果が期待できます。(化学性) |
④ | 有効な各種土壌微生物の繁殖を促進します。(生物性) |
糸状菌に対して、細菌、放線菌の割合が高い土壌ほど連作障害や土壌病害が起こりにくいといわれています。
使用法(施肥法)について
全層施肥
水田、畑作で最も一般的に行われる施肥方法です。圃場表面に肥料を散布しロータリー攪拌し全層にすき込む方法で作業効率がよく、水田では脱窒防止対策として行われます。
局所施肥
畦内施用や側条施用等があります。畦内施肥は野菜作などで畦内の全層にのみ機械で施肥します。
側条施用は、水稲において苗の片側(横3~5cm、深さ3~5cm)に筋状に施用する方法です。
田植え機に施肥装置をつけて施肥と田植えを同時に行う施肥方法です。
希釈した液肥を土壌に注ぎ込む施肥方法です。
希釈した液肥を葉に散布する施肥方法です。特に葉の裏面に散布することで葉面からの養分吸収を促します。
商品について
施肥後、水に溶け、作物に速やかに吸収されるという効果が期待できます。
有用元素であるケイ酸の中でも、低分子(小さい)のため作物に吸収されやすい形態のケイ酸です。
→ハイグリーンについて詳しくはこちら
→ホスビタについて詳しくはこちら